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エボラ出血熱と海外旅行

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エボラ出血熱がはじめて認識されたのは1976年。スータン南部の工場に勤める男性3人が、出血熱の症状で倒れ、男性の家族や、病院内感染を通して流行が拡大し感染者のおよそ半数の151人の死亡しました。
エボラはその後何度か流行し、現在の流行は2013年12月頃、ギニアをはじめとする西アフリカにて発生し、患者は7カ国に及び、その数はおよそ9,000人以上に上ります。
海外旅行にも水面下で大きな影響を与えていると思われますので、現状や海外旅行中の感染の可能性について詳しく調べてみました。

エボラ出血熱について】

なぜ注目されるのか?

「血液や体液との接触によりヒトからヒトへ感染が拡大し、多数の死者を出す流行を起こす」という特徴が注目される理由。さらに今回はアフリカだけにとどまらず世界各地で感染が認められていることがさらに注目されている要因と考えられます。

なぜ「出血熱」?

口や鼻や内臓など、体のあらゆるところから出血するという症状があるから。
ただし出血する感染者は全体の半数以下。最近では必ずしも出血症状を伴うわけではないことなどから、エボラウイルス病(Ebola virus disease: EVD)とよばれることも。
主な症状は「突然の発熱、強い脱力感、筋肉痛、頭痛、のどの痛み、その後、嘔吐、下痢、発疹など、さらに症状が悪化すると出血傾向」と、他の感染症でも見られる症状。

高い致死率

WHO(世界保健機関)のWebサイトでは、最悪の場合を想定して致死率90%となっていますが、平均的な致死率は66%ほど。致死率が高い目なのも注目の理由ではないでしょうか。

潜伏期間が長い

潜伏期間は2日から最長3週間。
徴候が出ていない潜伏期間中は感染力はなく、発病後に感染力が発現する。
感染するには、感染徴候が出ている個人との直接の接触が必要。

【現状】

10月23日現在までに報告されいている感染者が発生した国:リベリアシエラレオネ、ギニア、ナイジェリア、セネガル、マリ、アメリカ合衆国、スペイン、ドイツ
from2014年の西アフリカエボラ出血熱流行 - Wikipedia

現在最も影響を受けている国

・ギニア
リベリア
シエラレオネ

感染の影響を受けている国

・スペイン(10月6日、病院勤務の女性がエボラ出血熱に感染したことが確認
アメリカ合衆国10月23日、アメリカ・ニューヨーク市で「国境なき医師団」として活動し帰国したアメリカ人男性に陽性反応

過去に影響を受け、すでに感染の終息が宣言されている国

セネガル(10月17日終息宣言)
・ナイジェリア(10月19日終息宣言)

主な感染経路は?

エボラウイルスは、空気感染はなく、

空気

握手等の日常的接触

で感染することはありません。

感染物質を含んだ針などに接触
感染したヒト又は動物の血液や体液や肉に接触

した場合に感染の危険があります。
つまり、「エボラは、空気や水ではなく、感染したヒトの体液が、他のヒトの目や鼻、口、傷口などに直接接触することで感染します。」

「体液」って?

唾液、粘液、嘔吐、排泄物、汗、涙、母乳、尿、あるいは精液。これらを通して感染する可能性があるということです。

感染しないためには、流行が知られている地域に行かない、野生動物の肉を生で食さないことが重要(これは大丈夫そうですね^^)。
また流行地では排泄物を含む感染者の体液や、感染者が触れた可能性のある物品に触れないようにし、十分な手洗いを実施すること。

感染したヒトのくしゃみや咳で感染する?

感染の疑いのある人がほかの人に向かって直接くしゃみや咳をした場合、その際に粘液や唾液が相手の目、鼻、あるいは開いた傷口などに届いた場合は、感染リスクがあるということになります。
ただし、くしゃみや咳はエボラ出血熱の症状ではないという事も覚えておきましょう。

詳細な感染場所などのロードマップを見れるサイト:http://www.forth.go.jp/topics/fragment1.html

海外旅行中感染が考えられるケースは?

感染者と同じフライトに乗った場合に感染する危険性

世界保健機関(WHO)は、飛行機の同乗者からエボラウイルスに感染する危険性は低いとして、飛行機旅行の制限は勧告していません。これは、エボラ出血熱は基本的に空気感染せず、血液や唾液などの体液や、組織などとの直接接触を通して拡大するというのが主な理由です。
また「徴候が出ていない潜伏期間中の感染者に感染力はない」というエボラの特徴からも、機内で周りを見渡して皆元気そうであれば、少し安心ですね。

最新の飛行機は密閉空間ではない!

というのも、現代の商用ジェット機の大半は、新鮮な空気が飛行機の外から客室に絶えず入ってくる造りになっていて、「空飛ぶ密閉空間」ではないという理由で飛行機の危険性が低いと考えられています。
ジェットエンジンの圧縮機に取り込まれた外の空気の一部が、客室のエアコンに送られ、その空気が機内の前から後ろではないく、上から下へ流れるため、乗客は近くの数人としか空気を共有しないで済むようになっている訳です。これは初耳!

世界ではどんな対策がとられているの?

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スクリーニング検査を実施している空港

【アメリカ】

アメリカは感染が広がっている3ヶ国から入国できる空港を5つに限定し、さらに監視態勢の強化を図っています。
具体的には、これらの空港で10月23日から、西アフリカのリベリア、ギニア、シエラレオネの3か国からの渡航者に対し、入国後3週間、毎日体温を測り、体調に変化がないか滞在先の州当局に報告するよう求めるそうです。3国から米国に入ってくるのは1日およそ約150人。感染の疑いがある旅行者は、専門の訓練を受けた近隣の医療機関に隔離されます。

5つの空港は以下の通り。

ジョン・F・ケネディ国際空港
ニューアーク・リバティー国際空港
・シカゴ・オヘア国際空港
・ワシントン・ダレス国際空港
・ハーツフィールド・ジャクソン・アトランタ国際空港

【英国】

リベリアシエラレオネ、ギニアの3カ国からの乗客に対してスクリーニング開始又は開始予定

・ロンドン・ヒースロー空港
・ロンドン・ガトウィック空港
ユーロスターのターミナル駅

【フランス】

多くのウィルス感染者を抱えるギニアから到着した飛行乗客に対し、エボラ熱のスクリーニングを開始。

・シャルルドゴール空港

海外旅行中自分でできる予防・対策は?

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「マスクの着用」

口や鼻からのウイルスの進入を防ぐのに効果的です。空港のような多くの不特定多数の人が行き交う場所ではマスクを着用していた方がよいでしょう。

「アルコール消毒液で予防」

日本では持ち運びに便利な携帯用の消毒液が売られていますので、こういうものを携帯しておくのも有効かと思います。
例)グリーンアクア・イオ薬品を一切使用していない除菌・消臭電解水で、ノロウィルスをはじめ、インフルエンザなどのあらゆる感染症の原因となるウィルスや細菌に対する殺菌能力がとても高く、多くの医師や介護施設長たちに支持されています。

「旅先でも頻繁に手洗い」

石けんを用いた十分な手洗いをし、手洗い後、アルコール消毒剤を使用するとより効果あり!
特に流行地では感染者の体液(排泄物を含む)や、患者が触れた可能性のある物品に触れないようにし、十分な手洗いを実践する必要があります。

「動物などの死骸には絶対に近寄らない」

エボラ出血熱で死亡した人間、動物に触れるだけで感染する可能性があります。
また野生動物の肉は、生で食さないこと。

「体温計を持参する」

エボラの症状には、発熱があります。熱っぽいなと思ったらすぐに体温測定できる体温計があると便利ですよね。