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聖パトリックの祝日

こんにちは。こちらロンドンは寒さの厳しい毎日です。先日は18年ぶりの大雪が降り、交通機関が完全に麻痺してしまいました。咳が何週間も止まらない風邪も大流行中です。これから渡英される方は、防寒対策をしっかりと!咳止めの薬やマスク(公共の場でしていると危ない人だと勘違いされがちですが)などを持って来られることをお薦めします。

さて、今回は少し、イギリスのお隣の国、アイルランド共和国のお話を。



みなさん、アイルランドの祝日、聖パトリックの日(セント・パトリックス・デイ St Patrick’s Day)をご存知ですか?

古いお話になります。387年、イギリスの裕福な家庭に生まれた聖パトリックは、16歳の時に奴隷としてアイルランド人に捕らわれてしまいます。牧場で働いていた彼は、その6年後、神の声に従ってアイルランドから逃げ出し、イギリスの家族の元へ戻ると、すぐに神学を学び始めました。

その後聖職者になった彼は48歳の時、再びアイルランドへ渡ります。迫害を受けながらも布教に専念し、アイルランドの各地に多くの教会を建て、現在のアイルランド人の9割がカソリック信者なのは、聖パトリックの偉業だと言われています。

そんな彼の功績を讃えて、毎年彼の命日である3月17日は、聖パトリックの祝日と呼ばれ、アイルランドに限らず、アメリカ、オーストラリア、アルゼンチン、カナダ、ウルグアイ、など、世界各地でフェスティバルやパレードが行われます。



アイルランドの首都ダブリンでは盛大なフェスティバルやパレードが、5日間にもわたって行われます。(今年は3月13日から17日までです。)日本でも原宿の表参道で、今年は3月15日(日)にパレードが行われるようです。

日本のパレードについての詳細はこちらをご覧下さい↓
http://www.inj.or.jp/


この世界各地で行われるパレード、始められたのはアイルランドではなく、なんとアメリカだそうです。アメリカに兵役で訪れていたアイリッシュの兵隊達が、1762年3月17日にニューヨークの町を行進したのが始まりと言われており、そのためニューヨークのパレードは最大級。

アイルランドは、真冬でも色焦ることのない緑の大地が有名なことから、「エメラルドの島」というニックネームを持ち、この日は、アイルランドの色、緑色のものを身につけることが習慣になっています。




緑色に染めた「グリーン・ビール」を飲んだり、アイルランドの国花、シャムロック(Shamrock、クローバーやカタバミなどの総称)の柄の帽子や洋服を着たり、緑色のものを食べたり、もちろん教会にも足を運び、その日を祝います。

フルオレセイン(顕微鏡観察に用いられる蛍光色素の一種)で、緑色に染められたシカゴ川は、私も是非一度見てみたいっ!ロンドンでも昨年はトラファルガー・スクエアの噴水の水が緑に染められました。

アイルランドは、紀元前3200年に作られたという、ピラミッドよりも古い歴史を持つニューグレンジ遺跡をはじめとした多くの遺跡、緑の大地、壮大で、でも何処となく懐かしい感じのするケルト音楽、素朴で飾らない温かい人々、など、魅力いっぱいの国。

10年前に訪れた時、街角で佇んでいると、すぐに誰かが「大丈夫?」と声をかけてくれました。旅先での心温まる思い出は、ずっと忘れず心に残るもので、それ以来アイルランドは私の大好きな国のひとつです。

パレードやフェスティバルに参加できない方も、機会があれば是非、3月の中旬にはアイリッシュ・パブ(Irish Pub)に足を運んでみて下さい。お祭り騒ぎ気分を楽しめること、間違いなしです!

聖パトリックの祝日、アイルランドについてはこちらを参考に。
世界各地のパレードについても情報が載っています。↓
http://www.st-patricks-day.com/


*写真はwww.bbc.co.uk、www.abc.net.au/news/ より